原材料を厳選し、伝統の製法を守り続けて、オリジナルの味わいに。
清水屋では、お菓子の原材料は、基本的に国産のものを厳選して使っています。中でもあんこにはこだわっており、粒餡やこし餡には北海道産の小豆を使い、熟練の職人が手で練り、ちょうどよい硬さに仕上げています。
看板商品である「小饅頭」は、代々伝わる米麹をもとにした自家製の酒種を発酵させて、ふかふかとした生地に蒸しあげています。甘いお酒の香りがただよう生地の中には、特製こし餡が入り、上品な味わいです。
また島田の名物として愛される「黒大奴」は昆布を入れた羊羹でこし餡を包んだもの。どちらも昔からの製法を守り続け、手作業で仕上げた逸品です。
伝統を守りながらも、時代に合わせて、オリジナルの和洋菓子・洋菓子も生み出してきた。
静岡県島田市は、その昔、江戸時代に整備された東海道五十三次の23番目の宿場町としてにぎわいました。ここで菓子屋を営んでいた清水屋五代目伝左衛門は、ある時、紀州浪人に甘酒皮の饅頭づくりを伝授され、自ら作って売り出すようになりました。
その後、参勤交代でこの地を訪れた、茶人としても名高い松平不昧公(まつだいらふまいこう)から、「一口で食べられるようにするといい」と助言され、清水屋名物の「小饅頭」が生まれたといいます。
この頃からの製法を一子相伝で引き継ぎ、今も変わらない味わいをつくり続けています。コロナ禍の商品の販売が難しい時期も、自家製の酒種入りの生地のもとへの手入れを絶やさず努め、昔からの味を守り続けました。
現在は、和菓子はもちろん、和洋菓子、洋菓子へと商品バリエも広がっています。明治時代からの「黒大奴」、昭和・平成に生まれたチーズやクリームを使った「浮月」やオリジナルのラズベリージャムを使用した「パコロ」、バター生地と黄身餡をマッチさせた「帯まつり」など、バリエーション豊富に商品を揃えております。